独自データ分析
サクラ・不自然クチコミが多い業種はどこか? 約140万件のGoogleクチコミをジャンル別に集計してみた
公開: 2026-07-18(更新: 2026-08-03)
「Googleマップの星の数は、どこまで信用できるのか」。ガチスコはこの疑問に答えるため、収集した約140万件のクチコミ一つひとつを 独自基準で「採用」「除外」に仕分けしています。この記事では、その仕分けデータを業種ジャンル別に集計し、「不自然なクチコミが多い業種はどこか」を実数で公開します。
この記事のポイント
- 全体では、クチコミの約4.8%が「不自然」判定。
- ただし業種差が極端に大きい。要注意ジャンル6業種は29.1%〜60.3%、 それ以外のジャンル(飲食・宿泊など)は1.4%〜7.6%。
- 最も高いエステ(60.3%)と最も低いゴルフ場(1.4%)では40倍以上の開きがある。
- 不自然クチコミ率20%超の「要注意ジャンル」は6業種。美容系が独占かと思いきや、非美容業として不動産会社(51.1%)・自動車教習所(29.1%)が入る。
集計方法:何を「不自然」と数えたか
集計対象は、当サイトが掲載する9,390店舗(栃木県中心)の直近クチコミ1,399,766件(2026-08-03時点)。このうち、次の2種類を「不自然なクチコミ」として数えました。
- 実績の乏しいアカウントからの投稿 — Googleマップ上で本文つきで書いたクチコミが極端に少ない(2件以下の)アカウントによるクチコミ。 ステマ用に量産されるアカウントの典型的な特徴です。(Googleがクチコミカードに出す「◯件のクチコミ」を数えています。星だけ付けた評価は 「◯件の評価」という別の数字に入り、カードには表示されないため参照できません)
- 定型文の投稿 — 複数店舗にほぼ同一の文章が投稿されているクチコミ。
もちろん、本文つきの投稿が少ないアカウント=ステマとは限りません(初投稿は誰にでもあります)。 あくまで「不自然な投稿が紛れ込みやすい経路」を機械的に数えた指標であり、 特定の店舗や業者を名指しするものではない点にご注意ください。 本文なしのクチコミ(星だけの評価)は別区分とし、この「不自然」には含めていません。
結果:ジャンル別「不自然クチコミ率」ランキング
対象: 掲載30ジャンル(30店舗以上のジャンルのみ)。1店舗が複数ジャンルに属する場合は各ジャンルに計上。
要注意ジャンルと飲食系で、なぜこれほど差が出るのか
不自然クチコミ率20%超の要注意ジャンル6業種のうち4つはエステ・まつ毛サロン・ネイルサロン・美容院といった美容・サロン系ですが、残る2枠に飲食でも美容でもない不動産会社・自動車教習所(51.1%・29.1%)が入っている点が今回の発見です。 一方、飲食・宿泊系は焼肉・韓国料理・居酒屋・バーなど いずれも7.6%以下です。
考えられる背景は次の3つです。
- クチコミ依頼の商習慣 — サロン業界では施術後、不動産業界では内見・契約直後、 自動車教習所では卒業・免許取得のタイミングで、その場でクチコミ投稿を依頼する運用がいずれも広く行われています。 依頼されて初めてGoogleマップに投稿する客が多ければ、「本文つきの投稿が少ないアカウント」の比率は自然と上がります。 実際、Googleの星評価と当サイトのガチスコの点差を全ジャンルで比較すると、 不動産会社は平均-0.46点 (Google 4.10 → ガチスコ 3.64)と全業種で最も下振れ幅が大きく(当サイト調べ、下記ランキング参照)、 不自然クチコミの割合だけでなく、素点そのものの盛られ方でも突出しています。
- 1件あたりの単価と競争環境 — 美容系は指名・リピートで売上が決まるため、 検索結果の上位表示(MEO)競争が激しく、クチコミ数・評価を人為的に増やす動機が働きやすい業界です。
- 母数の少なさ — 美容系はそもそもクチコミ総数が飲食より一桁少なく(例:ラーメン294,892件に対しネイルサロン2,517件)、少数の作為的な投稿が比率を大きく動かします。
つまり高い数値がそのまま「ステマだらけ」を意味するわけではなく、 「依頼ベースの投稿文化」と「作為的な投稿」が混ざった結果と読むのが妥当です。 ただ、どちらであっても公正性を損ない、実力以上に見せかける行為であることに変わりはありません。
「不自然クチコミ率」と「点数の盛られ方」は同じ順位になるのか
不自然クチコミ率は「投稿されたクチコミの何%を除外したか」という入力側の比率です。 ここではもう一つの指標として、スコアがGoogle→ガチスコで実際にどれだけ下がったかを ジャンル別に集計しました。
単位はスコア点(5点満点)。「ガチスコ平均 − Google平均」。対象は不自然クチコミ率ランキングと同一の30ジャンル(30店舗以上)。
不自然クチコミ率ランキングでは、要注意ジャンル6業種(29.1%以上)と7位以下(7.6%以下)の間に、3.8倍の明確な断層がありました。ところが乖離ランキングでは、この断層が再現されません。 突出しているのは不動産会社(-0.46点)だけで、 2位のお好み焼き・たこ焼き(-0.26点)以下は、エステ・まつ毛サロン・ネイルサロン・美容院・自動車教習所といった残る要注意ジャンルも、居酒屋・バーや韓国料理、寿司、和食といった要注意指定されていない飲食ジャンルと同じ-0.26〜-0.09点の帯に混ざってしまい、両者を線引きする根拠が見当たりません。
つまり、「不自然クチコミ率が高い」とはっきり言えるのは6業種ですが、 それが実際に最終スコアを歪めているとまで数字で裏付けられるのは不動産会社だけで、 残る要注意ジャンルについては、点数への実害が他の飲食ジャンルより大きいのか小さいのか、 このデータからは判断がつかない結果となりました。 この「わからなさ」自体が重要な発見です。スコア差で安全なジャンルと汚染ジャンルを 仕分けられない以上、ガチスコのロジックの限界がそこにあります。そのため最終的に、不自然クチコミ率を基準に要注意ジャンルを指定し、 当該ジャンルにおいては注意書きを表示する運用にしています。
ガチスコの限界
ここで、当サイトのスコア「ガチスコ」の限界を正直にお伝えします。 ガチスコは不自然なクチコミを機械的に除外して算出していますが、除外しきれない汚染が残る業界があります。 そこで当サイトでは、不自然クチコミ率が20%を超えたジャンルを自動的に「要注意ジャンル」として指定し、 警告表示するようにしました。
- 現時点の要注意ジャンルは6業種(エステ・不動産会社・まつ毛サロン・ネイルサロン・美容院・自動車教習所)です。いずれも不自然なクチコミの割合が20%を超え、依頼ベースの投稿や作為的な投稿が構造的に混ざりやすい環境にあります。
- 不自然なクチコミを除外しても、施術後や契約直後に依頼されて投稿されたレビューを切り分けるのは、大変難しいものがあります。
- また、そのようにして投稿された高評価レビューに引っ張られてしまう一般の利用者も、一定数いると考えられます。 作られた高評価が積み重なると、それを見た人が「良さそう」と感じて実際に来店・投稿し、 さらに評価が持ち上がる——という循環が起きやすいと推察されます。
そのため、上記の要注意ジャンルのランキングページには、ガチスコが正しく評価できていない可能性がある旨の注意書きを表示しています。 これらの業種では、順位や星の数以上に、各店舗ページの採用件数・除外内訳・クチコミ本文をご自身の目で確実に確かめることをおすすめします。
皆様へのアドバイス
- 要注意ジャンル(エステ・不動産会社・まつ毛サロン・ネイルサロン・美容院・自動車教習所)においては、ガチスコを含め星の数はほぼ当てにならないものと認識すべきです。
- それでも当ページを参考にしたいという方は、各店舗ページの「採用/除外の内訳」を確認し、 その店舗がどの程度怪しいかあたり付けをしましょう。除外件数が多いお店は、作為的なクチコミが混入している可能性が高いです。
- また、短期間に高評価のクチコミが集中して投稿されている店も、 ステマ業者への依頼による投稿、依頼・キャンペーンによる投稿が混ざっている可能性があります。
当サイトのガチスコは、まだまだ完ぺきではありませんが、 そのお店のクチコミを統計的に評価できるデータを提供しています。ガチスコの見方・使い方ガイドをご確認いただき、店舗選びのご参考としてください。
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データ: ガチスコ収集のGoogleマップクチコミ 1,399,766件(9,390店舗 / 2026-08-03時点集計)。
判定は当サイトの機械的な基準によるもので、個別のクチコミ・店舗・事業者の不正を認定するものではありません。