独自データ分析

サクラ・不自然クチコミが多い業種はどこか? 約90万件のGoogleクチコミをジャンル別に集計してみた

公開: 2026-07-18(更新: 2026-07-26)

「Googleマップの星の数は、どこまで信用できるのか」。ガチスコはこの疑問に答えるため、収集した約95万件のクチコミ一つひとつを 独自基準で「採用」「除外」に仕分けしています。この記事では、その仕分けデータを業種ジャンル別に集計し、「不自然なクチコミが多い業種はどこか」を実数で公開します。

この記事のポイント

  • 全体では、クチコミの約5.2%が「不自然」判定。
  • ただし業種差が極端に大きい。美容系・不動産業は33〜57%、飲食系は2〜7%。
  • 最も高いエステ系(56.2%)と最も低いゴルフ場1.7%)では30倍以上の開きがある。
  • 不自然クチコミ率20%超の「要注意ジャンル」は6業種。美容系が独占かと思いきや、唯一の非美容業として不動産会社46.4%)が入る。

集計方法:何を「不自然」と数えたか

集計対象は、当サイトが掲載する7,561店舗(栃木県中心)の直近クチコミ949,355件(2026-07-25時点)。このうち、次の2種類を「不自然なクチコミ」として数えました。

  • 実績の乏しいアカウントからの投稿 — Googleマップ上での総投稿数が極端に少ない(2件以下の)アカウントによるクチコミ。 ステマ・サクラ用に量産されるアカウントの典型的な特徴です。
  • 定型文の投稿 — 複数店舗にほぼ同一の文章が投稿されているクチコミ。

もちろん、投稿数が少ないアカウント=サクラとは限りません(初投稿は誰にでもあります)。 あくまで「不自然な投稿が紛れ込みやすい経路」を機械的に数えた指標であり、 特定の店舗や業者を名指しするものではない点にご注意ください。 本文なしのクチコミ(星だけの評価)は別区分とし、この「不自然」には含めていません。

結果:ジャンル別「不自然クチコミ率」ランキング

エステ
56.2%
リラクサロン
50.7%
まつ毛サロン
46.5%
不動産会社
46.4%
ネイルサロン
45.6%
美容院
33.6%
焼肉
6.8%
居酒屋・バー
6.4%
韓国料理
5.7%
旅館
4.8%
ホテル
4.7%
焼鳥
4.7%
ゲストハウス
4.6%
カレー
4.5%
イタリアン
4.0%
カフェ
4.0%
ピザ
3.9%
パスタ
3.5%
フレンチ
3.4%
ラーメン
3.2%
スイーツ
3.2%
寿司
3.1%
洋食
3.1%
中華料理
3.0%
和食
3.0%
そば
2.4%
うどん
2.2%
ゴルフ場
1.7%

対象: 掲載28ジャンル(30店舗以上のジャンルのみ)。1店舗が複数ジャンルに属する場合は各ジャンルに計上。

美容系・不動産業と飲食系で、なぜ10倍も差が出るのか

不自然クチコミ率20%超の要注意ジャンル6業種のうち5つはエステ・リラクサロン・まつ毛サロン・ネイルサロン・美容院といった美容・サロン系ですが、残る1枠に飲食でも美容でもない不動産会社46.4%)が入っている点が今回の発見です。 一方、飲食・宿泊系は焼肉・居酒屋・バー・韓国料理などいずれも7%未満です。

考えられる背景は次の3つです。

  1. クチコミ依頼の商習慣 — サロン業界では施術後、不動産業界では内見・契約直後に、 その場でクチコミ投稿を依頼する運用がどちらも広く行われています。 依頼されて初めてGoogleマップに投稿する客が多ければ、「総投稿数が少ないアカウント」の比率は自然と上がります。 実際、Googleの星評価と当サイトのガチスコの点差を全ジャンルで比較すると、 不動産会社は平均-0.45点 (Google 4.19 → ガチスコ 3.74)と全業種で最も下振れ幅が大きく(当サイト調べ、下記ランキング参照)、 サクラ・不自然クチコミの割合だけでなく、素点そのものの盛られ方でも突出しています。
  2. 1件あたりの単価と競争環境 — 美容系は指名・リピートで売上が決まるため、 検索結果の上位表示(MEO)競争が激しく、クチコミ数・評価を人為的に増やす動機が働きやすい業界です。
  3. 母数の少なさ — 美容系はそもそもクチコミ総数が飲食より一桁少なく(例:ラーメン197,058件に対しネイルサロン4,635件)、少数の作為的な投稿が比率を大きく動かします。

つまり高い数値がそのまま「サクラだらけ」を意味するわけではなく、 「依頼ベースの投稿文化」と「作為的な投稿」が混ざった結果と読むのが妥当です。 ただ、どちらであっても星の点数の公正性を損ない、実力以上に見せかける行為であることに変わりはありません。

「不自然クチコミ率」と「点数の盛られ方」は同じ順位になるのか

不自然クチコミ率は「投稿されたクチコミの何%を除外したか」という入力側の比率です。 ここではもう一つの指標として、除外・加重(新しい投稿ほど重みを大きくする独自ロジック)まで反映した最終スコアが実際にどれだけ下がったか——Google生の平均点とガチスコの点差 (スコア乖離)をジャンル別に集計しました。

不動産会社
-0.45
美容院
-0.28
居酒屋・バー
-0.21
焼鳥
-0.20
焼肉
-0.20
ネイルサロン
-0.18
まつ毛サロン
-0.16
韓国料理
-0.16
リラクサロン
-0.16
寿司
-0.16
エステ
-0.16
和食
-0.15
中華料理
-0.15
ラーメン
-0.15
うどん
-0.14
ホテル
-0.14
そば
-0.14
カレー
-0.13
洋食
-0.13
イタリアン
-0.12
パスタ
-0.12
ピザ
-0.12
スイーツ
-0.12
フレンチ
-0.10
カフェ
-0.10
ゲストハウス
-0.09
ゴルフ場
-0.09
旅館
-0.08

単位はスコア点(5点満点)。「ガチスコ平均 − Google平均」。対象は不自然クチコミ率ランキングと同一の28ジャンル(30店舗以上)。

不自然クチコミ率ランキングでは、要注意ジャンル6業種(33%超)と7位以下(7%未満)の間に、 5倍を超える明確な断層がありました。ところが乖離ランキングでは、この断層が再現されません。 突出しているのは不動産会社-0.45点)だけで、 2位の美容院-0.28点)以下は、エステ・リラクサロン・まつ毛サロン・ネイルサロンといった残る要注意ジャンルも、居酒屋・バーや韓国料理、寿司、和食といった要注意指定されていない飲食ジャンルと同じ−0.15〜−0.20点前後の水準に並んでしまい、 両者を線引きする根拠が見当たりません。

つまり、「不自然クチコミ率が高い」とはっきり言えるのは6業種ですが、 それが実際に最終スコアを歪めているとまで数字で裏付けられるのは不動産会社だけで、 残るサロン系ジャンルについては、点数への実害が他の飲食ジャンルより大きいのか小さいのか、 このデータからは判断がつきません。除外・加重ロジックを通した後の平均値という 粗い指標では、汚染の影響が薄まって見えなくなっている可能性もあります。 この「わからなさ」自体が重要な発見です。乖離の大小で安全なジャンルとそうでないジャンルを 仕分けられない以上、当サイトでは乖離ではなく不自然クチコミ率そのものを基準に 要注意ジャンルを指定し、次の章で説明する注意書きを表示する運用にしています。

ガチスコの限界 — 「要注意ジャンル」は信用しにくい

ここで、当サイトのスコア「ガチスコ」の限界を正直にお伝えします。 ガチスコは不自然なクチコミを機械的に除外して算出していますが、除外しきれない汚染が残る業界があります。 そこで当サイトでは、不自然クチコミ率が20%を超えたジャンルを自動的に「要注意ジャンル」として指定し、 新しいジャンルが集計対象に加わったり、業界全体の傾向が変わったりしても、固定リストを手で書き換えずに追随する仕組みにしています。

  • 現時点の要注意ジャンルは6業種(エステ・リラクサロン・まつ毛サロン・不動産会社・ネイルサロン・美容院)です。いずれも不自然なクチコミの割合が20%を超え、依頼ベースの投稿や作為的な投稿が構造的に混ざりやすい環境にあります。
  • これらの業界のガチスコは、信用できない可能性があります。不自然なクチコミを除外しても、巧妙なものは残ります。汚染の度合いが大きいほど、 ガチスコや順位が実態とずれるリスクが高くなります。
  • 高評価レビューに引っ張られてしまう一般の利用者も、一定数いると考えられます。作られた高評価が積み重なると、それを見た人が「良さそう」と感じて実際に来店・投稿し、 さらに評価が持ち上がる——という循環が起きやすいのも、これらの業界の特徴です。

そのため、上記の要注意ジャンルのランキングページには、ガチスコが正しく評価できていない可能性がある旨の注意書きを表示しています。 これらの業種では、順位や星の数以上に、各店舗ページの採用件数・除外内訳・クチコミ本文をご自身で確かめることをおすすめします。

読者へのアドバイス

  • 美容室・サロン、不動産業界においては、ガチスコを含め星の数はほぼ当てにならないものと認識すべきです。
  • 投稿者名をタップして、その人の他のクチコミ履歴を見る。同業者への高評価クチコミばかりの場合はサクラの可能性があります。
  • 各店舗ページの「採用/除外の内訳」を確認する習慣をつけましょう。 除外件数が採用件数と同程度以上ある店は、表示されている星の数を割り引いて見るべきサインです。
  • 短期間に除外された高評価のクチコミが集中して投稿されている店は、依頼・キャンペーンによる投稿が混ざっている可能性があります。

当サイトのガチスコは、 まさにこの「不自然なクチコミ」を除外し、信頼できるレビューの構成だけからスコアを組み立て直した指標です。 各店舗ページでは採用/除外の内訳も公開しています。詳しい見方はガチスコの見方・使い方ガイドをご覧ください。

ジャンル別ランキングを見る

データ: ガチスコ収集のGoogleマップクチコミ 949,355件(7,561店舗 / 2026-07-25時点集計)。

判定は当サイトの機械的な基準によるもので、個別のクチコミ・店舗・事業者の不正を認定するものではありません。